興味の壺

メカデザイン、機器デザイン、プロダクトデザイン、伝統的アーキテクチャー等を紹介します。

オムニドライブ 2

ホンダオムニドライブ試作機シンプルな機構で全方向に移動できる車両は「夢」だと思う。 大学や研究機関でも、様々なオムニドライブの研究がなされているが、シンプルなものは、なかなか無い。

今回のホンダの提案(前回の記事)は、いいセンで、実用の可能性が高い気がする。
ホンダの機構は「Holonomic Drive」(画像上)をイメージするが、それを超えた「目から鱗」ものだ。
ただし、1輪につきモーターが2つ必要なので、今回のような提案か、車椅子のような2輪車程度がいいのかもしれない。

ホンダオムニドライブ試作機また、オムニドライブは、トラクションを得にくい弱点があるから、福祉車両のように低速で軽量、あるいは原子炉内部のような特殊環境での点検、軽作業ロボット等に適正があるかもしれない。

同じく前回紹介した、「Omnix Technology Systems」社の「Omni-Directional Wheel」は、1973年、スェーデンの発明家「Bengt Ilon」と「Mecanum」社によって全方向ホイールのアイデアを具体化されたものである。

ホンダオムニドライブ試作機「Omnix Technology Systems」社の「Omni-Directional Wheel」は、「Mecanum Drive」と呼ばれるもので、若干「Holonomic Drive」に似ている。ただし、ホイールに斜めにローラーが付いている。 各ホイールに付いているローラーの向きは図のようになっている。
図右側ホイールが、前後共内回り、図左側ホイールが前後共外回りに回転すると右に横移動する。
前後の回転に差を生じさせると斜め方向に進む。

複雑なホイール、コントロール。トラクションが低く、ホイールの対角方向に進む場合の駆動力が弱いという弱点がある。

参考にさせて頂いた、「Omni-Directional Drive System」の文献は、「Ian Mackenzie」氏のもので、「FIRST Robotics Canada」のサイトにある。